「囲碁の定石」とは「お互いにとってベストな攻防の一つ」です。
定石を身につけると、対局を「スムーズに」「有利に」進めることができ、上達の近道になります。今回の記事では、
- 定石とは何か?
- どのように学べばよいか?
- 実際の対局でどう使われるのか?
- おすすめの定石は何か?
などをご紹介します。
これから定石を学ぶ方のために作った記事です。
ぜひ参考にしてみてください!
Decor Horizonでは1級・初段を目指す「囲碁オンライン講座」を提供しています。
無料登録で「序盤のお手本~厳選30譜~」という限定教材もプレゼントしていますので、ぜひお役立てください。
囲碁の定石とは?
定石とは何か?
まず「定石って何?」というところからお話しします。
「定石って日常用語の常識のこと?」と思われがちですが、少し違います。
ニュアンスは様々ありますが、
「定石」とは「お互いがベストを尽くした部分戦の打ち方」
という感じです。
定石を知っていると「ここはこう打てば安心」と事前に分かるので、実戦で大いに役立ちます。
「部分戦における良い型」や「部分戦のお手本となる打ち方」と考えても良いでしょう。
定石は、プロ棋士の方々が長年にわたって研究し積み上げてきた「お互いにとってベストな攻防の一つ」なのです。
ですので、研究が進むにつれて定石が変化することもあります。
江戸時代に定石とされていた打ち方が現代では通用しなくなったり、逆に新しい定石が生まれることもよくあります。
定石の例
後ほどおすすめの定石をまとめてご紹介しますが、「定石とはどんなものか」をイメージしていただくために、昔からある「星の定石」をご紹介します。

白1~5までの展開が定石の一例です。(プロ棋士も実戦で使用します。)
この定石は黒の星に対して、
白1が「小ゲイマガカリ」
黒2が「小ゲイマ受け」
白3が「スベリ」
黒4が「コスミ」
白5が「二間ビラキ」
という攻防が展開されます。(囲碁用語は「ふーん」くらいに読み流していただいて大丈夫です。)
この攻防の結果として、
白が上辺に向けて白地を築き、黒が左辺に向けて黒地を作りました。
基本的には、このようにお互いに陣地が安定したところで一段落となります。
定石の手数も、数手で終わる短いものから、30手以上に及ぶ大型のものまであります。
定石の本
「定石を解説した書籍」も多数出版されています。
初心者・級位者向けの定石書をいくつかご紹介します。
級位者向けに定石の要点を厳選した一冊
対象:初級~上級
定石を網羅した「基本定石辞典(上下巻)」
対象:どなたでも(難しい定石は読み飛ばしてOK)
定石書は隅のさまざまな打ち方が載っているので、パラパラ眺めるだけでも楽しめますよ。
では、続きを見ていきましょう。
「基本定石辞典」があるということは…
定石の数
囲碁の定石はとても多岐にわたります。
長い年月をかけて生み出された定石の数は、部分的な攻防であるにもかかわらず、1,000種類以上あると言われています。
(先ほどご紹介した「基本定石辞典」よりさらに多くの定石を収録した「定石大辞典」というものもあり、「広辞苑」に匹敵する分厚さの辞典が上下巻で刊行されています。)
黒と白だけの攻防なのに、これほど多くのパターンが存在するのです。
囲碁の奥深さを感じますね。
さて、
「そんなにたくさん覚えられない」
と思いましたか?
ご安心ください。
すべてを暗記している人は(おそらく)おらず、その必要もありません。
以下で、定石の効果的な勉強方法を解説していきます。
定石の勉強方法
「定石」は「部分戦におけるお互いのベストな打ち方」であり、多くのパターンが存在します。
ただし、定石を片っ端から覚える必要はなく、どんな意図で打っているかを考えることが大切です。
丸暗記は大変ですからね。
定石の学び方を順に解説していきます。
何を学べばよいか?
実戦や定石学習で大切なのは、
・自分はどこに陣地を作りたいのか?
・相手はどこに陣地を作ろうとしているのか?
この二点を意識することだけです。
また、定石を覚えるとしても、
「実戦でよく使う便利な基本定石」をいくつか押さえておけば十分です。
では、その方法とおすすめの基本定石をご紹介していきます!
どうやって学ぶか?
定石に限らず、囲碁を学ぶ際は実際に碁盤へ碁石を並べることが大切です。
そして、どこが黒地でどこが白地かを意識しながら確認しましょう!
定石学習ステップ1:碁盤の前に座る
まずは碁盤と碁石を取り出しましょう。
碁石は重いので、取り扱いにご注意ください。
定石学習ステップ2:定石書などを用意する
定石書などの教材を手元に用意しましょう。
定石を紹介しているサイトのページを印刷したものやメモでも構いません。
定石学習ステップ3:順番通りに並べる
定石の手順を碁盤に並べてみましょう!
このとき、一手一手の意味や名称は分からなくても大丈夫です。
ゆっくりと順番通りに並べていきましょう。
定石学習ステップ4:完成した形を眺める
並べ終わった形をじっくり見てみましょう。
そして、どこが黒の陣地でどこが白の陣地かを確かめてみてください。
また、「どちらの陣地にも属さない場所」も意識してみましょう。
先ほどの例を参考にすると、

白1~5の定石では、

このような勢力図になります。
赤エリア:黒地
青エリア:白地
緑エリア:どちらの陣地でもない、境界線にあたる場所
このように完成後の状況を確認してみましょう!
定石の意味が少しずつ見えてきますよ。
定石の学習ステップ5:もう一度並べてみる
一度並べた碁石を碁笥に戻して、再び並べ直してみましょう。
次は「お互いがどこに陣地を築きたいのか?」を意識しながら並べると、理解がより深まります。
何度か繰り返し並べてみましょう。
無理に暗記しようとするより、「気づいたら覚えていた」という状態が理想的ですね。
定石の学習ステップ6:向きや場所を変えて並べてみる
応用として、「向き」「場所」「黒白の入れ替え」を変えながら定石を並べてみましょう。
このとき、手順の丸暗記だけでは混乱しやすくなります。
どこに陣地を作りたいのかを、ぜひ意識してみてください。
以上が、定石を学ぶ際のおすすめの手順です。
ぜひ参考にしてみてください。
Decor Horizonでは1級・初段を目指す「囲碁オンライン講座」を提供しています。
無料登録で「序盤のお手本~厳選30譜~」という限定教材もプレゼントしていますので、ぜひお役立てください。
最初に学ぶ「おすすめ基本定石」10選
それでは、いよいよ「おすすめ定石」をご紹介していきます。
初心者・級位者が実戦で活用しやすく、習得しやすい基本定石を10種類まとめました。
「手順」⇒「陣地構成」⇒「実戦例」
の順番で基本定石を解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください!
星の定石
まずは「星」の定石からご紹介します。
星での攻防はわかりやすいものが多く、囲碁を始めたばかりの方に最適です。
※星の基本定石に関する関連記事はこちら:
【星の基本定石】初心者必見!定石の意味を理解して最短で上達しよう
①小ゲイマガカリ⇒小ゲイマ受け⇒スベリ

白1が「小ゲイマガカリ」
黒2が「小ゲイマ受け」
白3が「スベリ(ケイマ)」
黒4が「コスミ」
白5が「二間ビラキ」
という石の動きです。
双方が接触せず、すばやく安定した形になります。

このようなイメージで陣地を確保しています。

・黒5~9
・白10~14
・黒15~19
これらはすべて同じ定石です。
陣地を作る場所を意識しながら、碁盤に並べてみましょう!
②小ゲイマガカリ⇒小ゲイマ受け⇒二間ビラキ

白1が「小ゲイマガカリ」
黒2が「小ゲイマ受け」
白3が「二間ビラキ」
という動きで、非常に短い定石です。

このように陣地を形成して、一段落となります。
その後、AとBがお互いにとって打ちたい好点になります。

・黒5~7
・白8~10
・黒11~13
それぞれ同じ石の動きです。
③小ゲイマガカリ⇒小ゲイマ受け⇒大々ゲイマビラキ

白1が「小ゲイマガカリ」
黒2が「小ゲイマ受け」
白3が「大々ゲイマビラキ」
という石の動きです。
白が広い構えを取りましたね。

このように陣地を確保していて、後にAやBがお互いにとって重要な場所になります。

・黒5~7
・白8~10
が、同じ定石です。
④小ゲイマガカリ⇒一間バサミ⇒三々入り(1)

白1の「小ゲイマガカリ」に対し、黒が2と「一間バサミ」を打ちました。
これに対し白が三々(白3)に入って反撃します。
接近戦の結果…

双方がこのように陣地を築きました。(白は白1を捨てて隅に陣地を作りました。)
接近戦の練習になりますので、手順を並べてみましょう!

・黒5~15
・白16~26
これらが「バサミ」の定石です。
三々入りに対する別の対応方法があり、次の図で確認していきましょう。
⑤小ゲイマガカリ⇒一間バサミ⇒三々入り(2)

白3の三々入りに対して、黒4が分岐点となります。
黒Aがあらかじめある場合に有効な定石です。

このように陣地を形成しています。
黒地が大きく見えますが、黒は使っている石数も多いのです。

・白8~黒15
・黒19~白26
これらが同じ定石です。
先ほどの定石④と比較しながら並べてみましょう。
⑥両翼の構え⇒三々入り

黒A、黒Bの構えを「両翼」と呼びます。
このような局面で、白1の三々入りが有効な侵入手段となります。

白は隅に陣地を作り、黒は中央に大きな模様を形成しました。
この定石も、黒石が多い分だけ黒の陣地が広くなっています。

・白12~黒23
・黒25~白36
実戦でよく使える定石ですので、何度か並べて確認してみましょう!
Decor Horizonでは1級・初段を目指す「囲碁オンライン講座」を提供しています。
無料登録で「序盤のお手本~厳選30譜~」という限定教材もプレゼントしていますので、ぜひお役立てください。
小目の定石
次は「小目」の定石をご紹介します。
「小目は星より難しい」とよく言われますが、基本的なものに絞れば実戦でも問題なく活用できます。
おすすめの小目定石をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
※小目の定石に関する関連記事はこちら:
【小目へのカカリ方】定石も学べる!2種類のカカリの違いを解説
①小ゲイマガカリ⇒コスミ受け⇒二間ビラキ

白1が「小ゲイマガカリ」
黒2が「コスミ受け」
白3が「二間ビラキ」
黒4が「大々ゲイマビラキ」
という石の動きです。
手順が短くシンプルな定石です。

このように陣地を形成しています。

・黒5~白8
・白12~14
どちらも同じ定石です。
黒は11がすでにいるため、最後の一手は他の場所に打ってもかまいません。
②小ゲイマガカリ⇒小ゲイマ受け⇒二間ビラキ

白1が「小ゲイマガカリ」
黒2が「小ゲイマ受け」
白3が「二間ビラキ」
黒4が「大々ゲイマビラキ」
という石の動きです。

このように陣地を形成しています。
だいぶ慣れてきましたか。

・黒5~白8
・白10~黒13
この二つが同じ定石です。
③一間高ガカリ⇒小ゲイマ受け

白1が「一間高ガカリ」
黒2が「小ゲイマ受け」
白3、5が「ツケ引き」
黒6が「カケツギ」
白7が「大ゲイマビラキ」
という石の動きです。
囲碁用語がいろいろ登場しましたね。
囲碁用語については別の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
【囲碁用語まとめ辞典】初心者必見:基本用語はこの1記事でひととおり確認できます!

少し接近戦が出てきましたが、双方このように陣地を作っています。

・黒5~11
・白12~18
一間高ガカリ⇒小ゲイマ受けの定石です。
黒19~23の星の定石と比較しながら並べてみましょう。
④一間高ガカリ⇒ツケ引き(ツケ引き定石)

白1が「一間高ガカリ」
黒2が「ツケ」
白3が「ハネ」
黒4が「引き」
※黒2、4を合わせて「ツケ引き」と言います。
白5が「カタツギ」
黒6が「一間」
白7が「大々ゲイマビラキ(三間ビラキ)」
これが小目の「ツケ引き定石」と呼ばれる有名な定石です。
古くから愛用されてきた定石で、現在も頻繁に打たれる優れた定石です。

このように陣地を形成しています。

・黒5~11
・白20~26
これらが「ツケ引き定石」です。
実戦でぜひ活用してみてください!
まとめ
いかがでしょうか。
ご紹介した10種類の定石手順を、ぜひ碁盤に並べて確かめてみてください。
そして、実戦で試していただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
次はこちらの記事で学んでいきましょう:
【星の基本定石】初心者必見!定石の意味を理解して最短で上達しよう
Decor Horizonでは1級・初段を目指す「囲碁オンライン講座」を提供しています。
無料登録で「序盤のお手本~厳選30譜~」という限定教材もプレゼントしていますので、ぜひお役立てください。

![[商品の価格情報は、リンク作成時点と現在とで異なる場合があります。] [商品の価格情報は、リンク作成時点と現在とで異なる場合があります。]](img/ae5cbae94cd.jpg)
![[商品の価格情報は、リンク作成時点と現在とで異なる場合があります。] [商品の価格情報は、リンク作成時点と現在とで異なる場合があります。]](img/a42eae373b3.jpg)
![[商品の価格情報は、リンク作成時点と現在とで異なる場合があります。] [商品の価格情報は、リンク作成時点と現在とで異なる場合があります。]](img/a8fcc9c4a75.jpg)

