囲碁は英語でも、そのまま「Go」」と言います。
日本発祥の納豆が「Natto」、将棋が「Shogi」と呼ばれるように、囲碁も「Go」と表現されます。(「Igo」とはあまり言わないようです。)
さて、
「Go」という呼び名はシンプルで良いのですが、対局中に登場するすべての囲碁用語を固有名詞のまま使っていては、英語圏への普及が難しくなりますね。
そこで、囲碁用語の英訳が考案されました。
目次
囲碁用語を英語に訳すと
「囲碁を世界に広めるためにという思いから、日本棋院が代表的な囲碁用語を英語に訳しました。
囲碁普及に精力的に取り組んでいた棋士・普及指導員の方々が中心となり、英訳を決めていったとされています。
普及活動に尽力した指導者の方々は多数の著書を持ち、囲碁界の普及関連の表彰も受けています。
英訳を見ると「なるほど!」と思えるものが多く、一部をご紹介します。
布石は「Opening」
囲碁の序盤にあたる「布石」の英訳は「Opening」です。
納得感がありますね。「Prologue」や「Early Stage」でも伝わりそうです。
ゲタは「Net」
これは「なるほど!」と思いました。
ゲタは日本語の「下駄」で、そのまま英語にしても Geta ですから、外国の方に伝えるには別の表現が必要ですね。

確かに、石を網にかけているようなイメージです。
Net で白一子を囲んでいる形ですね。
欠け眼は「False eye」
False eye を直訳すると「偽物の眼」、つまり「欠け眼」のことです。
眼ではないことを説明する英訳にもなっており、とても分かりやすいと思います。

白×に挟まれた位置にある A が False eye です。
また、B は本物の眼なので True eye かと思いきや、単に「Eye」と呼ぶそうです。
観音開きは「Butterfly formation」
これはとても気に入っている英語の囲碁用語です。
「観音開き」では英語圏の方には伝わりませんからね。

星から両辺に大きく開いた形を「観音開き」と言います。この形は白×の三々入りが弱点となるため、あまり良い形ではありません。
囲碁の「観音開き」は悪形の名称なのです。
そこで、海外への普及を目的に、この形を蝶に見立てて「Butterfly formation」と名付けたようです。
「格好いい名前なのに悪形」というギャップが面白いですね。
ちなみに、

Butterfly formation を避けるには、このようにコスミを打つのが良い形です。
この形なら、白×の三々入りは成立しません。
サルスベリは「Monkey jump」
サル「スベリ」なのに「slide」ではなく「jump」とされています。理由は定かではありません。
そもそも、囲碁のサルスベリはサルが滑っているのではなく、「百日紅(サルスベリ)の木」に由来しています。
(百日紅は樹皮がツルツルでサルも滑り落ちるとされることから「サルスベリ」と呼ばれており、意味は通じるかもしれません。)

黒1がサルスベリという、相手の地を削るヨセの手筋です。
この形が百日紅の木の曲がった形に似ていることから、サルスベリと呼ばれるようになったとされています。
囲碁のサルスベリを英語で言うと「Monkey jump」。
サルスベリの詳しい解説はこちらをご覧ください:
【囲碁のサルスベリ入門】知らないと止められない!ヨセの手筋「サルスベリ」
犬の顔は「Face of dog」!?
「犬の顔」には公式の英訳がないようです。代表的な用語のみが英訳されており、すべての用語が対象ではないようですね。
そのため、「犬の顔」は素直に「Face of dog」でしょうか。(そもそも「犬の顔」は正式な囲碁用語なのでしょうか。)
細かい点は分かりませんが、実用的で覚えやすければ十分です。

これが犬の顔です。「一間トビ」と「ケイマ」でトライアングルを作っている形ですね。
連絡が取りやすい好形でもあります。
犬の顔だと思えば、確かにそう見えてきます。

これは「猫の顔」です。「Face of cat」です。

これは何の顔かというと…
「馬の顔」です。
「Face of horse」です。
ご理解いただけましたか?
意外と覚えやすいですよね。
関連記事:
【囲碁の「猫の顔」「犬の顔」「馬の顔」は好形!】知っているだけで得をする石の形
まとめ
まとめると、
- 囲碁は日本語の固有名詞として、英語でも「Go」と呼ばれます。
- 布石は Opening
- ゲタは Net
- 欠け眼は False eye
- 観音開きは Butterfly formation
- サルスベリは Monkey jump
- 犬の顔は Face of dog
いかがでしょうか。
囲碁用語の英訳は面白いものばかりです。調べると他にも色々と見つかりますよ。
この記事が、囲碁の手を学ぶきっかけになれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!


